Oracle Real Application Clusters

RAC とは、各サーバでインスタンスが稼働していて、
可用性とスケーラビリティの向上を目的とした環境である。(2台以上の構成)
HA 構成が Active/Standby であるのに対し、RAC 構成は Active/Active となる。



決まりごと

クラスタウェア

RAC では、 CRS (Cluster Ready Services) が必須。

自動ストレージ管理

SE (Standard Edition) では、 ASM (Automatic Storage Management) も必須。
※ 紛らわしいが ASM もインスタンスのひとつ。

ノードアプリケーション

NODEAPPS はノードアプリケーションを指し、お馴染みの Listener 以外に
VIP、ONS、GDS らをまとめた総称。

起動停止

  • 起動順序:CRS → NODEAPPS → ASM → DB → EM
  • 停止順序:EM → DB → ASM → NODEAPPS → CRS
  • 起動停止も手順が異なる。
    シンプルなシングル構成では、EM (Enterprise Manager) 、リスナー、
    データベースを意識していれば良かったが、RAC ではそうはいかない。。

    コマンドサンプル

    ここでは2台 RAC で ASM、EM を使用している構成を例とした手順となる。
    サーバ名は SEV01、SEV02。データベース名は ORCL で、
    リスナー名は、SEV01 が LSNR_ORCL_SEV01、SEV02 が LSNR_ORCL_SEV02 。

    起動

    1.CRS (root)

    # crsctl start crs

    2.NODEAPPS

    $ srvctl start nodeapps -n SEV01
    $ srvctl start nodeapps -n SEV02

    (リスナーが正しく起動されない場合は個別に)

    $ srvctl start listener -n sev01 -l LSNR_ORCL_SEV01
    $ srvctl start listener -n sev02 -l LSNR_ORCL_SEV02

    3.ASM

    $ srvctl start asm -n sev01
    $ srvctl start asm -n sev02

    4.DB

    $ srvctl start database -d ORCL

    5.EM

    $ emctl start dbconsole

    停止

    1.EM

    $ emctl stop dbconsole

    2.DB

    $ srvctl stop database -d ORCL

    3.ASM

    $ srvctl stop asm -n sev01
    $ srvctl stop asm -n sev02

    4.NODEAPPS

    $ srvctl stop nodeapps -n SEV01
    $ srvctl stop nodeapps -n SEV02

    (リスナーが正しく起動されない場合は個別に)

    $ srvctl start listener -n sev01 -l LSNR_ORCL_SEV01
    $ srvctl start listener -n sev02 -l LSNR_ORCL_SEV02

    5.CRS (root)

    # crsctl stop crs